売上は外から利益は内から

こんにちは。皆川芳輝です。

ファイナンスを考えるためにはお金のことを知っておく必要があります。

普段私たちが何気なく使っているお金ですが、3つの機能があります。

①価値の保存機能

お金の名目上の価値は変化しません。お金を銀行に預ける、金庫にしまうなどして、持ち続けていれば富を蓄えられます。

②交換機能(決済機能)

物々交換の経済では、お魚を持っている人がお肉を欲しいと思っても、お肉を持っている人がお魚を欲しくなければ交換は成立しません。しかしお金とならお魚、お肉を交換(決済)できます。これにより「お魚とお肉を交換してもよい」と、両者の欲求が一致する必要はなくなります。お金は交換の媒介として機能を持っています。

③価値の尺度機能

世の中で販売されている食べ物やサービスにはすべて値段がついています。一般的に値段の高い商品やサービスほど、私たちが感じる値打ちも高くなります。例えばお寿司1カン100円か、1カン1万円では、後者の価値が高く感じます。このように商品やサービスの値打ち、価値を決める物差しとしての働きがあります。

以上、一般社団法人全国銀行協会から引用(https://www.zenginkyo.or.jp/article/tag-g/5228/

さて、ビジネスにおいては必ず価値の交換を伴います。少なくとも、何らかの価値を提供する側とその価値に見合った対価を支払う側が登場します。

ここで、上記のお金の②、③の機能を鑑みるに、

売上高=価値に見合った対価

と考えられるので、お客様が提供された価値をいくらで評価しているかを表していると言えます。

したがって、まずは、売上高(=お客様の価値評価額)を大きくすることが経営上の第一命題となるわけです。

一方で、利益というのは、売上高から原価や経費を引いたものになりますが、これは価値を提供する側の仕組みに応じて変わってきます。

利益 = 売上高 - 原価や経費

            

   お客様の評価  提供側の仕組み

上式にあるように、利益を高めるには、お客様の評価(外部)を高めることと、提供側の仕組み(内部)を工夫することの両方が必要になります。しかし、お客様の評価をコントロールすることは容易ではありません。結局のところ提供価値をいかに高めるかこそが王道です。

残念ながらこの式には唯一絶対の答えはありません。これをどのような施策で行うかが経営の醍醐味であり、難しいながらやりがいのある仕事なのではと考えています。